人生の目標、生きがい ってなんだろう。


[4]私の人生の目標

『死ぬために生まれてきた』という考え方に、
抵抗を感じた人も多いことでしょう。

ブッダは、
『ああ、この身はまもなく地上に横たわるであろう。
 意識を失い、無用の木片のように投げ棄てられて。
 たとえ100歳まで生きたとしても、終には死に帰着する。
 老いか、病か、または死が、人につきそって殺してしまう』。
そして、
『物事が興り、また消え失せる理(ことわり)を観ないで100年生きるよりも、
 物事が興り、また消え失せることわりを観て一日生きることのほうが優れている。
 人生というものは、とてつもなく空しく苦しい、
 無意味なものであるという理を正しく理解しなさい』と説かれています。
『死ぬために生まれてきた』という真理をありのままに観て実感し、
正しく理解するならば、生きとし生きるものすべての命が愛しくなり、
過去を悔いることなく、未来を憂うことなく、
日々を明るく力強く生きていけるのです。

人間は、誰もが自分の生命を自由にすることはできません。
若い人でも、男でも、女でも、生まれた命は、必ず消え失せるのです。
だからこそ、確かに生きている今この瞬間が、この命が、とてつもなく尊いのです。
この瞬間にも私たちは確実に死に向かって歩んでいます。
あと10年先かも知れない、
明日かも知れない、
1分後かも
・・・いずれにせよ、死ぬことは確実なのです。

私は、死の床に横たわったときに、
この世に何の未練も残さず、誰をも恨まず、生きとし生きるもの全てに
『楽しい人生をありがとう』と心から感謝し、
雲ひとつ無くどこまでも晴れ上がった青空のような心境で
この世とお別れできる人間を目指し、日々修行に励んでいます。
これが私の今の『人生の目標』です。

そのためには日々を明るく楽しく過ごさなければなりません。
明日死ぬかも知れない身の上なのですから・・・。
でも私のまわりに不幸せな暗い人がいたら、
決して明るい毎日など過ごすことはできません。
ましてや明るく笑って死ぬことなど、できるはずもありません。
自分が毎日を明るく生き、明るく死ぬために、
出来るだけ多くの人に幸せな明るい日々を過ごして欲しい・・・!!

ブッダも、
『心が沈んでしまってはいけない。
 また、やたらに多くのことを考えてはいけない。
 こだわることなく、清らかな行いを究極の理想とせよ』と説いておられます。
つまり『明るく生きなさい』ということです。

100年も経たなくても、今、私たちのまわりにいる人は、
全て死に絶え、消えていくのです。
私も、
あなたも、
愛する人も、
憎い人も、
財ある人も、
名誉と地位に恵まれた人も、
賢明な人も、
愚かな人も、
不運だと嘆いている人も、
幸運に恵まれ有頂天になっている人も・・・。
もう一度会いたいと願っても、二度と会うことはできなくなるのです。
これがこの世の定めです。
『諸行無常※』なのです。
この定めを、頭だけでなく心底から理解することができるようになれば、
アイツもコイツも全ての人が許せ、むしろ愛しく可哀そうになってきます。
そして困ったことや苦しいこと、悲しいことがどんなに起ころうとも、
『これも一時のことだ。諸行は無常だ。いずれ変化し、消えるのだ』と、
気落ちし、悩み苦しむことなく平然と、
嵐が過ぎ去るのを待つ心境で過ごせるようになるのです。

※ 諸行無常
・・・この世の全てのものは常に刻々と変化し、流れ去り、やがて消えてゆく。
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