タイでこんなもの食べた! |
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文・江頭紀子 |
第2回:海の幸尽くしの寺での食事
寺の食事といえば、何を連想するでしょうか?
私は若かりし頃、京都の禅寺で修行をしていたことがありました。
というのはウソですが、宿坊に1泊した経験はあります。
そのとき供された食事は、肉気のない野菜ばかりの精進料理。
よくいえばとてもヘルシー、正直言って食べ盛りの女性にとっては物足りない。
そんな質素な食事だった記憶があります。
さて、藤川和尚のはからいでピーノさんの寺に宿泊させていただいた私たちですが、
食事には不満はありませんでした。
もちろん朝と昼の2回しか食べられませんが、これがなかなか充実のメニュー。
といっても、何という料理なのか名前すらわかりません。
ま、わかる範囲でどんなモノを食べたか、今回は寺での食事の一部をご紹介。
お寺の食事、というかお坊さんたちは托鉢にいっていただいたモノを食べます。
自分たちで作ってはいけないのですから、台所もありません。
だから私たちもいくら作って食べたいと思っていても、
台所がないのでそれはできません。
すなわち、私たちはお坊さんが托鉢でいただいたものの
おこぼれをいただくわけですが、
大人数でお世話になっているので
ピーノさんのお寺がある小さな村の托鉢では量が足りません。
そこで、食事はピーノさんのお母様が何かと差し入れをしてくださいました。
で、これがある日の朝食。
見ての通り「おかゆ」です。
塩味で中身は海老がたくさん。
日本で食べる質素なおかゆとは、
ボリュームが違います。
お好みでトウガラシ酢をかけていただきます。
それにしてもシルバーのような
この器にこんなに盛られると、
単なるおかゆもなかなか
豪華な雰囲気を醸し出しています。
この器はご飯を盛られる
「おひつ」のような役割をしていて、
人々の生活に密着しています。
ご飯を洗面器でドン!と出す
近隣のV国とは雲泥の差ですね。
この差は宗教が息づいているか
いないかによる違いなのでしょうか。
それはそうと、私もこの器、
市場で買っちゃいました。
スープやカレーや・・・何を入れようか夢見て買ったものの、
一人暮らしにはこんなでかい器は不要でした。
香辛料入れとしてその存在を発揮していますがね。
そのうち「なんでも入れ」と化すことでしょう。
さて海老たっぷりおかゆの朝食の後、昼食も海産物尽くし。
なんてったって海のそばですからね。
新鮮な(たぶん)海の幸がたくさんあるのです(というウワサ)。
登場したのは藤川さんがいつもうれしそうに言う「ニタリ貝」。
ムール貝のような細長い貝です。
女性器に似ているそうで(そうで、というのもなんですが)、
思わずニタリとしてしまう、という由緒ある貝だそうです。
自分ではなかなか見ないので、なるほど、と感心しながらムシャぶりついていました。
淡白な貝の味です。
ナンプラーをかけてもいいかもしれません。
しかし山盛り2段重ねの大鍋に茹でられたニタリ貝、
食べているうちにおいしいんだかなんだかわからなくなっちゃいました。

さらに「日本人だから」とピーノさんのお母様の好意で
スペシャルオイスターの登場!
アイスボックス風の器には氷が敷き詰められ、その上に生牡蠣がびっしり。
さらにその上はなんだかよくわからない草で覆われています。
牡蠣はカラからはずされ、むきみの状態。
唐辛子の入ったナンプラーにちょいとつけて食べるとなかなかおいしいです。
日本で食す牡蠣よりも、かなり海の匂いがしました。
採れたてなのでしょう。
草は牡蠣を食べる合間に食べるとお腹にいいそうです。
しかし青臭くてこれは好みが分かれるところでしょう。
ほかには山盛りの茹でカニなんかもいただきました。
ネコが多いのもうなずけます。

とまあ、「寺=質素な生活」と思いがちですが、地域の利を生かした食事をいただけて、
個人的には満足度の高い寺での食生活でした。
今回は海に近かったので、このようなシーフードがいただけたのですが、
寺が山にあったらどんな食事となるのでしょう。
それを思うと、今度は山寺にチャレンジしてみたくもなりました。