囲む人々「一話一言」

ユージ「DEEP ROOTS」

Deep Roots 第5回
はじめに

アメリカン・インディアンやアボリジニーなどの民族が守って来た
シンプルで深い自然に立ち向かう知恵と大地への尽きない感謝の心が
世界的に見直されている。
そこにあるのは人類がこの地球に誕生した時に感じた原初の感情。
形の無い世界の遺産だと言えると思う。
そしてその遺産は彼らに求めなくても本当は自分達が住んでいる場所に
かつて息づいていたこと、今もただ思い出してもらうために
地球上の各地に息を潜めていることも確かに言えると思う。

日本で生まれ育ち、そして土に帰っていった幾代もの祖先が大事にし残していったもの。
文字にはせずに、僕等子孫に伝えようとしたメッセージは確かにあります。
太陽を神と仰ぎ、
月のリズムに暮らし、
海森を母と思い、
聖なる木石を祭りながら、
火風水を友として生活した。
その生き生きとした残像も残っています。
神道と仏教の深層に今でも隆々と流れ続ける太古の日本人の気持ちを
みんなが個々に思い出し、
世界中で輝きだした魂達と交流していく時代がやっと来たような気がします。

それでは、僕の旅の話を少し聞いてください。
そして皆さんの旅の話を聞かせてください。

Deep Roots-米

深い根っこを育てること。
作物を育てる時に一番大事なことのようです。

去年の秋、冷害冷害と言われる中、新潟の無農薬コシヒカリ農家のおっちゃんを訪ねました。
確かに稲が倒れている田んぼが多い中、そのおっちゃんの稲は、周囲を圧倒する力強さでした。穂の大きさ、モミの多さは言うまでもなく、根ごと引っこ抜いて、他の田の稲と比べるとその根っこの太さ、多さ、長さが格段に違いました。

根が強いと茎が太くなる、茎が太いとたくさんの穂を付ける。
稲穂が多くても冷害で倒れないのは根が深いから。
人も組織にも通じることと思います。

肥料が最低限しかないと米は自分で考え、
自然に適応しながら「おりゃ〜」と頑張るらしい。
自分のいる田んぼから出来るだけ多くの栄養を得ようと、
太くて長い根を深くたくさん張ろうとする。
結果、最初の成長は遅いけど、秋には強い稲に育って、
農薬を使わなくても虫や病気に強く、
ちょっと寒いくらいで「ヘコッ」と倒れたりしね〜もんらしいです。

今年もいろんな人達とワクワクしながらコロコロ転がって、
個人としても自分のペースで出来るだけ深く長い根っこをはっていけますように。

その根っこは世界中の命とつながっているから。

<<バックナンバー>>
>>第1回 「Deep Roots 火」


>>第2回 「Deep Roots 鬼」


>>第3回 「Deep Roots 祭」


>>第4回 「Deep Roots 蛇」