新連載はナゾのペンネーム「センレック赤血球」がかく、
大きなタイトルで些細なことを描きます。
今回はちょっとした出会いにやけに興奮!?
「第二十九号:打ち首獄門的勝利」
例えばもし、日本酒が税関パスのタグを首から下げていたら、 課税対象品に見えるように、 例えばもし、チンチラがWHOの保険チェック済みのパスタグを首からぶら下げていたら、 健康犬に見えるように、 偽ジャーナリスト・パスを首からぶら下げていることによって、 イベント会場に無料で入れる人物がここ、バンコクに居る。 彼を仮にここでは「打ち首獄門」と呼ぼう、 何故ならヤツはきっとオレのことを「無罪放免」と心の中で尊敬しているに違いないからだ。 さて、その「打ち首獄門」と 「今宵はアドベンチャーな夜にしよう。」と示し合わせて待ち合わせをした。 今日のターゲットはホアランポーン駅の線路沿いのスラムの冒険だ。 今だ政府からの「立ち退け!」プレッシャーを受けつつも居座りつづける 非公認住居地帯、国鉄線路沿いだ。 こういうところにもきっとローカルたちの飲むピンクネオンなバーが有るはずだ! っという立派な下心に支えられ、暗闇の線路の上を歩いた。 闇の線路沿い。いるわいるわ、 両脇にはほったて小屋のひしめく立派なコミュニティーが。 交通量の減った夜の線路上はもう皆の庭と化していて、 自由に好きなことをやっているのです。 中には線路をまたいで「鍋」をつっついてるツワモノ達もいててですね。 向こうから貨物列車が近づいてきてるんですけど、 「どうだ、食べるか?」と笑顔で聞いてくれる。。。 というなんとも落ち着かないディナー風景だ。 結局そこではピンクネオンなバーは存在せず、 半ばうなだれながら、線路を外れ、ローカルの路地探検に入った。 すると、その路地の奥に怪しげなキャピキャピの中国人女性が3人。 しかも驚くべきことに「打ち首獄門」がなんと中国語を話すではないか。 キャーキャーと盛り上がっている様子だ。 ボクは、パーフェクトな英語訛りの日本語と日本語訛りの英語を使いこなす インターナショナルなのだが、残念ながらチャイ語はカバーしていない。 呆然と見守っていると、 どうやら今から「ディスコ」だ!と盛り上がっているらしい。 この勢いのまま、皆でタクシーに乗り込み彼女らの望む「ディスコ」へ向かった。 到着したディスコが中級ホテルの地下。 エントリー・フィー、一人500バーツだという。 待てよ。 中国ギャルは、自腹で払う気ゼロの様子だ。。。 ということは我々の分も合わせて合計2500バーツを男二人で負担だ。。。 ボブスレーのように、貧乏街道をギリギリの車幅で落下している「打ち首獄門」は 半ば青ざめつつ、「ちょ、ちょっとトイレに。。。」とマンガのような展開で逃げ腰になる。 「なんとわかりやすいヤツだ!」と彼の素直さに感動しつつ、 彼に考える時間を与えようと、トイレから出てくるのを待った。 まさかトイレの窓から逃げたか?と不安になるほど待たされた頃、 彼は出てきた。 「に、逃げるぞ!」と彼の一言で、我々は、中国ギャルがよそ見している隙に、 ホテルのロビーを横切って逃げてきたのだった。 逃げ込んだタクシーの中で「打ち首獄門」は、 「今回は、オレタチの勝ちでしょ。絶対!」 っとワケのわからないことを連発していた。 きっと脳半分が本当に欠落しているのだろう。 しかし、とにもかくにも、アドベンチャーな夜であったことは確かだった。。。
<バックナンバー>
第一号 接触事故
第二号 黄金魂(ゴールデン・ファンク)
第三号 プラチナム・プライドの葛藤
第四号 プールサイドの憂鬱
号外!!!
第五号 幾何学の虜
第六号 焼肉思索
第七号 検査結果
第八号 お掃除♪
第九号 足首骨折男
第十号 決壊と漏電の夜
第十一号 広い世界
第十二号 ベトナムの深さ
第十三号 刺身定食の高いほう
第十四号 モッツァレラ・チーズの後味
第十五号 失恋、そして旅立ち
第十六号 混血の興奮
第十七号 生態観察ゴリラ編
第十八号 求む!釈迦のメルアド
第十九号 恐竜よりも怖いもの
第二十号 カイジャオ十二指腸
第二十一号 タクシー選び
第二十二号:前立腺肥大と脱腸
第二十三号:失恋2 やっぱり失恋。。。
第二十四号:韓国式!ボードゲーム三昧の週末
第二十五号:おひねり
第二十六号:中華製知的老人
第二十七号:中国本土決戦
第二十八号:上海で死刑