センレック赤血球の宇宙旅行 〜地球編〜

 

新連載はナゾのペンネーム「センレック赤血球」がかく、
大きなタイトルで些細なことを描きます。
今回はちょっとした出会いにやけに興奮!?


「第三十二号:放し飼い禁止和尚」

 


タイはハードコアな仏教国だ、クリスマスとかニューイヤーカウントダウンみたいな 
「オシャレ習慣」はない。
モチ、若者をターゲットにいろんなイベントがバンコク各エリアで行われますので
「意義アリ!」みたいな人も居るかと思いますが、
日本人のセンレックが「メリー・クリスマス♪」と言うのと同じくらい寒い。
そんな寒いイベントをカウントに入れないというのが、常識を持った大人の見解だろう。

さて、そういう、寒々しいイベントやデコレーションが氾濫する中、
ワタクシも迎合して、二コール・キッドマン似の嫁を連れて、
5つ星、スコータイ・ホテルのスイートをブックしたのだが、
アンパンマン似の恋人が待ったをかけてきたので、
急遽キャンセル、そして今、
オート三輪に似た愛人を横に、この文章を書いているのだ。
どうだ、人生とは複雑だろう。

先日、日本から戻った藤川和尚に、とあるカフェで会った。
冬の日本から南国のタイランドだから、さぞかし暑かったのだろう。
オレンジの布の下にしこたま着込んだ、おっさんステテコやおっさんセーターを脱ぎ始めた。
場所は、繁華街の中心地、シーロム通りのカフェ。
時刻にして夕刻6時半ごろ。仕事終わりの人たちで賑わうピークタイムだ。
そんな中、和尚は、ベロベロとオレンジの布を脱ぎ出したのだ。
下に着込んだステテコや肌着を脱ぐのだ、
もちろんのことながら、ほとんど全裸に向けての脱ぎだ。
小学校のプールの時によくやった「シャイ・脱ぎ」(チンポコが見えないように器用に着替える方法)
の様子もなく、勢い良く、ズドーン、ズドーンと脱いでゆく。
ここは、公共の場、オシャレ・カフェだ。
しかもタイ人がジロジロ見ているではないか。。。
ヤバイ、このまま自由行動させたら、マタグラの横からトンでもないモノを放り出す勢いだ。

センレックは、和尚たるご身分の藤川様に失礼に値しないよう、
コーヒーのマグカップを右手で持ったままの姿勢で、
顎でチョイと物陰を指して「みっともないからあっちで着替えなさい。」
とうやうやしく提案してみた。
和尚は、意外にも素直に「おお、そうか」といって、半分裸の状態で、
オレンジの布を床に引きずって物影に消えた。
スッキリとノーパン状態に戻った和尚、
バンコクから遠くにあるお寺までの帰るルートを確保しなくてはならない。
大きな荷物を持ってのバス移動はキツイだろう。
すると「タクシーで帰るわ。1000バーツくらいでいけるやろ」
と太っ腹なことを言い出す。
誰が払うんだろうか?と背筋がヒヤっとしたが、
和尚、そこで、シャキーンとケータイを取り出し
「おい、おまえ、車をここに回せ」と短い命令を伝えた。
これではまるで、銀座で飲んでる組長と同じ「命令文」ではないか。。。
「ここってどこじゃい?」とボクならば無視するところだが、
駆けつけたのは、お上品なタイ人マダム。 
もちろんタイ人が寄せるお坊さんへの尊敬というのは、とてつもなく篤いので、
タクシー代も「私が出します!」っと献身的だ。
和尚も自分の財布から出しかけていた金を「ひょい」と戻して
「ほんまか、悪いなぁ。」とあっさり受諾。
「おえ!もうちょっとがんばれよ!」っと心の中で突っ込んだのは
センレックだけではないはずだ。


<バックナンバー>
第一号 接触事故 


第二号 黄金魂(ゴールデン・ファンク)

第三号 プラチナム・プライドの葛藤

第四号 プールサイドの憂鬱

号外!!!


第五号 幾何学の虜

第六号 焼肉思索

第七号 検査結果

第八号 お掃除♪

第九号 足首骨折男

第十号 決壊と漏電の夜

第十一号 広い世界

第十二号 ベトナムの深さ

第十三号 刺身定食の高いほう

第十四号 モッツァレラ・チーズの後味

第十五号 失恋、そして旅立ち

第十六号 混血の興奮

第十七号 生態観察ゴリラ編

第十八号 求む!釈迦のメルアド

第十九号 恐竜よりも怖いもの

第二十号 カイジャオ十二指腸

第二十一号 タクシー選び

第二十二号:前立腺肥大と脱腸

第二十三号:失恋2 やっぱり失恋。。。

第二十四号:韓国式!ボードゲーム三昧の週末

第二十五号:おひねり

第二十六号:中華製知的老人

第二十七号:中国本土決戦

第二十八号:上海で死刑

第二十九号:打ち首獄門的勝利

第三十号:義足を枕に

第三十一号:モルヒネ過剰摂取ポンタリンとドーパミン過剰放出アリナミンの夜