センレック赤血球の宇宙旅行 〜地球編〜

 

新連載はナゾのペンネーム「センレック赤血球」がかく、
大きなタイトルで些細なことを描きます。


「第四十七号: 金魚の覚醒」

 

なぜ金魚は覚醒したか?
覚醒については、皆周知の事実だが、経緯は広く知られていない。
一部の学説だが、信憑性の高いモノを紹介しよう。

金魚バチの中の金魚がある日目覚めて「金魚バチ」について考え始めた。
まわりの金魚は驚く。
食ってクソすることしか知らない金魚たちにとって初めての心の旅。
つまりは不幸の始まりだが、それに関しては話が長くなるからここでは触れない。
とにかく、ちょっと賢い金魚は突如目覚めた。
そしてみんな驚いた。
「金魚バチの存在」なんて考えたこと無かったから見えて無かったのだ。
「そう言えば、オレタチ、これ以上向こうに行けてないよなぁ。」と言った具合だ。
こういった開眼は連鎖し全ての金魚たちの心に同時発生的に芽生える。
それを知った途端に、金魚たちは「これ以上行けないのかよ!」
と向こうの世界への探求が始まる。
彼らの世界に「奥行き」が出来たのだ。
「じゃぁ向こうに見えるあの丸くて中心に軸を持つ針が2本、一本は一日で2周し、
もう一本は一日に24周もする、あれは一体何じゃい?」と腹を立てて怒り出す。
そして隣の金魚が「そんなのはどうでもええ!そんな事より、あっちに見えるあれは何だ!?」
「3分割された、6桁のデジタル数字が10進法で一秒間に一つづつ、キッチリ、カウントされ、
それが60進法で単位が繰り上がり、さらにその上の単位でも60進法でカウントアップされ、
最後に大きな12進法の2セットで、第一セットがAMと銘打たれ、第二セットがPMとされて、
その2セットでピッタリと一日が終わるあの、電工掲示の数字はなんじゃい!!」
と怒りを通り越している。
と、こういう経緯で金魚は覚醒し、空間の奥行きと時間の幅を知るようになった。

そんな覚醒を思いながら、見つめていると、彼らは話しかけてくる。
「オレの肛門ばっか見てるんじゃねぇ。」と。
そういう時は口を大きく開けて「パクパク」言ってあげましょう。

今回はかなりジャズ的に展開できたと自負している。
オーネット・コールマンもこういう葛藤を乗り越えて、フリー・ジャズへと突入していったのだ。
つにセンレックも、コールマンと同じ苦悩を持つに至っている。


さて、次回は驚く無かれ、センレック史上、限りなく仏門に近いテーマで、キミたちを悩殺する。



<バックナンバー>
第一号 接触事故 

第二号 黄金魂(ゴールデン・ファンク)
第三号 プラチナム・プライドの葛藤
第四号 プールサイドの憂鬱
号外!!!


第五号 幾何学の虜
第六号 焼肉思索
第七号 検査結果
第八号 お掃除♪
第九号 足首骨折男
第十号 決壊と漏電の夜
第十一号 広い世界
第十二号 ベトナムの深さ
第十三号 刺身定食の高いほう
第十四号 モッツァレラ・チーズの後味
第十五号 失恋、そして旅立ち
第十六号 混血の興奮
第十七号 生態観察ゴリラ編
第十八号 求む!釈迦のメルアド
第十九号 恐竜よりも怖いもの
第二十号 カイジャオ十二指腸
第二十一号 タクシー選び
第二十二号:前立腺肥大と脱腸
第二十三号:失恋2 やっぱり失恋。。。
第二十四号:韓国式!ボードゲーム三昧の週末
第二十五号:おひねり
第二十六号:中華製知的老人
第二十七号:中国本土決戦
第二十八号:上海で死刑
第二十九号:打ち首獄門的勝利
第三十号:義足を枕に
第三十一号:モルヒネ過剰摂取ポンタリンとドーパミン過剰放出アリナミンの夜
第三十二号:放し飼い禁止和尚
第三十三号:全治2ヶ月氏、まだまだ完治の見込み無し
第三十四号: お花畑で授業♪
第三十五号: 冷蔵庫
第三十六号: ネタ探し、宇宙の旅 VOL.1
第三十七号: 白桃ちゃんと8番ラーメン
第三十八号: 失恋3 やはり撃沈。
第三十九号: ネタ探し、宇宙の旅 VOL.2
第四十号: 最後の青春
第四十一号: バンコク大学
第四十三号: ムーカタ
第四十四号: 大日本帝国教育の現場
第四十五号: バンコクでコスプレ
第四十六号: 三島由紀夫の就職活動