新連載はナゾのペンネーム「センレック赤血球」がかく、
大きなタイトルで些細なことを描きます。
今回はバンコクにうごめくあの物体の話。
心臓の弱いかたは、お気をつけください。
「第九号:足首骨折男」
ここ、バンコクでよく見るのは「足首骨折の西洋人」(爆笑)。
こういうのはだいたいにして、ビール腹ヤロウだ。
そして自国ではどうしようも無く、、、
いや、ここタイランドでもブッチぎりカッコ悪い部類に入る。
そこをもう少し突っ込んで検証しよう。
まず、「おぇ!ガイジン!何でこんなとこまで来て骨折しとんねん!」
というところから。
恐らく悪ふざけが過ぎたのだろう。
肌が白くて外貨を持っているというだけで
自動的に現地派手女から「モテ」てしまう不思議な街バンコク。
そんなにモテた事の無かったデブが、
ある日クラブでモテて悪ふざけが過ぎた。
もしくは、ビーチでもいい。
とにかく、現地女と悪ふざけが過ぎた。
だいたいの「足首骨折男」には、派手な女が隣にいる。
お勘定の時に財布を出すフリすらしないダラけた女が。
骨折する瞬間は恐らく薄暗いクラブだろう。
バカの一つ覚えのようにジントニックを普段以上にあおり、
ダフダフの胃袋にガボガボに流し込んだビールとジントニック。
それらはトグロを巻いて、20センチ以上あるであろう、
脂肪層下の腹の中で上に下に攪拌されながら、
脂肪男は見苦しくカッコつけて踊っていたのだろう。
現地女にこすりつける腰は腹が邪魔して相手に届かない。
そしてアルコール臭のこみ上がる汗、
そんな口臭を我慢してまで、外貨が欲しいか?と女性に問うのは止めようね♪
そんな事より、それがお前の美学か?と
骨折オヤジ(厳密には「骨折前」のオヤジ)に問おう。
そんな天からのオレ様の問いなど意に介さず、デブは踊り飲むのだろう。
攪拌された含有物は消化されずに、脱水機のようにダイレクトに膀胱に流し込まれる。
トニック臭の濃い液体は男の膀胱を満たし、踊り飲む脱水機に尿意を伝える。
踊り飲む脱水機デブは、勢いそのまま、トイレに向かう。
っっとぉーそこに段差があったぁぁぁあ!グキッ!足首!
重心の定まらない重い腹に対して細い構造の脱水機の足は脆くも、見苦しく、
踏ん張りきれずに、恥ずかしい体勢まっしぐらに、崩壊する。
恐らく内股方向にへしゃげつつ、顎は上向いた状態だろう。
ということは、崩壊後の体勢は上向き、毛深い腹はTシャツから出ている。
といったところだろう。
もしくは、移動運動での慣性のベクトルが垂直下方向の重点に対して
上回っている場合は、スッ飛んで腹が「下向き」になる可能性もある。
その時の最終崩壊体勢は下向きだが、
肉厚の毛深い腰と汗ばんではみ出た尻の割れ目が上に出るであろう。
グラスを持っていたなら、被害は周りにも及ぶ。
メガネをかけていた場合の惨状やハゲていた場合の髪の乱れは想像を絶する。
そして、その恥ずかしいモーションと最終体勢とは裏腹に、男はあがくだろう。
最後のプライドを振り絞りながら「シーット!」と。
誰に「シーット!」なのか不透明のまま、病院に運ばれ、ギブスを付けられる。
骨折デブは、病院から放り出され、
昼間には顔も見たくないような派手な女に介護されつつ、
女のケータイ通話料の請求額に不満を持ちつつ、
おとなしく自分の国に帰ることなく、
灼熱の街バンコクの雑踏にまた消えてゆくのである。
さて、次号は、ボクが足首を骨折した時の状況を詳しく、赤裸々に語ろう。
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第一号 接触事故